ブレードランナー
1982年製作。昭和のカルトSFです。梅雨明け前に見て欲しい!
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2002/07/05
- メディア: DVD
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ダーク度★★★★
ハードボイル度★★★★
オタク度★★★★★
*ネタばれ無し!
監督は名匠リドリー・スコット。主演はハリソン・フォード。
なのに、なぜか表に出てこない、まさにカルトSFの傑作です。
舞台は2019年のロサンジェルス。
環境汚染が進んだせいか常に酸性雨が降り続けています。
そして秋葉原、歌舞伎町を思わせるケバケバしいネオンサインが氾濫しています。
ダークで、サイバーパンクな未来像に、オープニングから圧倒されます。
脱走したレプリカント(人造人間)を追いかけるブレードランナー=リック・デッカードが主人公。
レプリカントは、見た目は人間そのものですが寿命がセットされています。
ブレードランナーは、レプリカントを判別して探し出す能力を持っているのです。
まず、シド・ミードによるギア、装備のデザイン。特撮による都会の風景など美術が秀逸です。
ちょっと裏話。
当初、特撮はダグラス・トランブル。
「未知との遭遇」を手がけた大御所です。
ところがあまりの低予算ぶりに途中で逃げ出してしまいます。
なので、スタッフは画面を埋めるために「ミレニアムファルコン号」をビルに仕立てたり
ネオンサインを使いまわしたり色々やって困難をしのいで完成させたのです。
音楽は当時「炎のランナー」「南極物語」などで売れっ子のヴァンゲリス。
かっこいいメインタイトルは、自動車のCMにも使われましたね。
つのきちは、しばらく携帯の着信音にしていました。
とにかく、現場のトラブルをのり越えて奇跡的な出来上がりとなったこの作品。
ですが、全くヒットせず製作会社の「ラッドカンパニー」も倒産してしまいます。
ハリソン・フォードもキャンペーンで初来日しました。
つのきちは「新宿ミラノ座」で観ましたが、サイン入りの等身大パネルが展示してありました。
しかし、じわじわと評判が高まったのは、手塚治虫の「火の鳥」に通じる
「人の生と死とは?」「命とは?」という哲学的なラストの対決シーンによるところ大です。
ハリソン・フォードがあまりこの作品が好きではないのは、
レプリカントのリーダー役のルトガー・ハウアーに圧倒されてしまったからでしょう。
でもどの出演映画の役より、このデッカード役こそ、彼のベストアクティングだと思うのです。
屈折して、走り、泣き、脅す、色々な感情を押さえながらもむき出しにします。
喰われてはしまいましたが、決して負けていないですよー。
公開されているのは、3パターンあります。
劇場公開版と、カットされたバイオレンスシーンを追加したバージョン。
そして、ラストを全く変えてしまった「最終版」。
気に入ったらぜひ、見比べてください。
つのきちは・・・・、すみません!どれも好きです!
ずーっと、雨が降り続いて、夜のシーンばかりのこの映画。
サイバーでハードボイルドな独特の雰囲気を、ぜひ味わってください。
おすすめします!